腸内口臭の原因とメカニズム【2章-4】

腸内の「悪玉菌」が腸内口臭の原因

下の図の通り、一般的に、健康な成人の腸内環境は、だいたい、善玉菌20%、悪玉菌10%、日和見菌70%、だと言われています。
しかし、人によっては、食事や生活習慣などの影響により、この腸内環境のバランスが崩れてしまうことがあり、それが、腸内口臭の悪化と関係しているのです。

もう少し具体的に話すと、腸内の「悪玉菌」には腸内腐敗や発ガン物質の産生などのからだへの悪影響があり、腸内口臭の原因でもあります。

そして、腸内の悪玉菌が増える主な原因は、肉や卵などのタンパク質や脂質を多く含んだ食生活です。

タンパク質や脂質を多く摂取すると、小腸で分解する酸素が減少します。その後、栄養素はしっかり消化されないまま大腸に送られるため、悪玉菌のエサとなり菌が増殖していきます。

「便秘」のときに腸内口臭が発生するのは本当?

「便秘のときに口臭がきつくなる」と感じる方もいるのではないでしょうか?
実際に、便秘になると口臭が強くなることがあります。

便秘になると腸内に排出物が溜まり、排出物が腐っていくことで腸内の悪玉菌が増殖します。これによって、腸内口臭が悪化してしまいます。

腸内の悪玉菌はアンモニアや硫化水素、メチルメルカプタンなどが含まれた悪臭の腐敗物質(ガス)を発生させます。

悪玉菌が発出するガス(腐敗物質)
・アンモニア
・メチルメルカプタン
・硫化水素
・アミン類
腸内口臭の臭いの特徴
・便のような臭い
・生ゴミのような臭い
・アンモニア臭
など

腸内口臭のメカニズム

便秘により腸に排泄物が長時間溜まると腸内の悪玉菌が増殖し、この悪玉菌が腐敗物質(ガス)を出します。

腸内で生じた腐敗物質は水に溶けやすいため、腸内の水分に溶け込み、体に吸収されてしまいます。

吸収された腐敗物質は血液を通り肺に運ばれ、呼吸と一緒に口から漏れ出します。これが、腸内口臭のメカニズムです。

以外と本人が気づきにくいため、この腸内口臭にも十分に注意が必要です。

【参考文献】
カラダチェック「【腸活特集】便秘と口臭の関係性。何故便秘になると口が臭くなるのか?」
https://karadacheck.com/column/3choukatsu200512/
※2:日本臨床歯周病学会「歯周病が全身に及ぼす影響」