●女性型脱毛症の追加

出所:「女性の薄毛研究は始まったばかり」.『やさしくわかる!毛髪医療最前線』.毛髪医療特別取材班.朝日新聞出版. 2018,69p

男性型脱毛症(AGA)に関する治療法をまとめたガイドライン改訂版が策定されました。新しい薬や治療法が加わり、名称も「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」に変わったのです。
女性は、男性ホルモンによる脱毛が明確な人は男性型と同じ様に考えられていましたが、そうでない女性の場合はどうなるのかという議論の結果、後者について国際的に女性型脱毛症と呼ばれるようになりました。
女性型の治療薬は、最初に投与する薬のミノキシジルのままで変更はありません。現在、女性用製品として1%溶液が販売されています。

●新たに加わったAGA内服薬●AGAのセルフチェックリスト

 男性型脱毛症に大きな変化はありませんが、AGA内服薬デュタステリドが追加したのです。これまで推奨されていたフィナステリドに対して毛髪数が優れているという結果が出ています。
フィナステリドは服用1年目まで持続的に効果が高まっていきます。
ゆっくり効果が現れ、デュタステリドの効果に近づくことが特徴。1年以上の長期で内服する場合は、大きな差は出ません。
 また、フィナステリドが効かない患者様にもデュタステリドは効果や改善が期待できることです。患者様の中には、遺伝子レベルでフィナステリドの治療効果が出にくい方もいらっしゃいます。フィナステリドの治療効果の出やすさについては遺伝子検査をしなければ判別できません。そのため最初からデュタステリドを使用することで、フィナステリドの効果がないであろう患者様にも効果を実感していただける可能性が高まります。

●ウィッグの着用によるQOL改善

ほかにも新しい項目として、ウィッグに関する項目も増えました。ウィッグ着用によるQOL(クオリティ オブ ライフ)改善の有効性について科学的根拠が明らかになり、新たに項目が増えたのです男性型・女性型ともに推奨度は高くなっています。薄毛や抜け毛・ハゲ治療を受ける側にとっても、ガイドラインについて基本的な知識をしっているといざという時役に立ちますね。

  • やる気の向上
  • 積極性・自信のモチベーション
  • プライド・ルックスへの満足度が上がる

 →全体的QOLが改善する