アトピーへのリノール酸の危険性【4章-2】

アトピーに悪いリノール酸の油 【第4章】アトピーを食事から改善

油(リノール酸)がアトピーの原因!?

アトピーを起こす原因となる食材で、意外と知られていないのが「油」です。油には動物性の油と、植物性の油があります。「動物性の油と植物性の油、どちらを摂取した方が安全だと思いますか?」と質問されたら、みなさんはどちらの油だと答えますか?おそらくほとんどの方が植物性の油だと答えるだろうと思います。しかし、実は、必ずしもそうではないのです。

実は、驚かれる方もいるかもしれませんが、アトピーの観点においては、植物性の油より動物性の油の方が、安全なのです。油は大きく分けると4つの成分からできています。この成分の中にリノール酸という成分があります。この「リノール酸」が、アトピーのかゆみの症状の原因になることがあるのです。

リノール酸とアトピーの関係

リノール酸とは植物性油脂に多く含まれる、不飽和脂肪酸です。アトピーの場合、この成分を体内に取り込むと、アトピーの症状の一つであるかゆみの原因になる物質に変化します。リノール酸がかゆみの原因になる物質に変化すると、かゆみを感じるようになり、ひっかくことでよりその症状が悪化してしまいます。

この「リノール酸」という成分は、多くの動物性の油には10%程含まれています。一方で多くの植物性の油には、40~80%ものリノール酸が含まれているとされています。つまり一般的には、植物性の油には動物性の油の4倍以上もアトピー症状の原因になりうる「リノール酸」が含まれているのです。この結果を比較してみると、圧倒的に植物性の油の方が、アトピーになる危険性が高いということが分かります。とはいえ、動物性の油にも植物性の油にもリノール酸は含まれていることは事実なので、動物性、植物性に限らず、アトピーの場合は油を使用した料理を高頻度に食べるのは控えたほうが良いでしょう。

また、アトピーではない方も同様に、肥満防止や健康維持のために油を摂り過ぎるのはよくありません。さらに、動物性の油や、植物性の油の中でも、アトピーの方は「オリーブオイル」等のように含まれるリノール酸が少ないものを摂取したほうが良いでしょう。リノール酸によりアトピーの発症または悪化しないように、気を付けましょう。

参考文献:康願健一(2015)『親が知らないから、子供がアトピーになる』セルバ出版

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