杜仲の木は太古の6000万年前から生息していた⁉

ここであらためて杜仲茶のもととなる杜仲の木について勉強していきましょう。
杜仲(とちゅう)は中国原産の落葉高木でトチュウ目トチュウ科唯一の種になります。春には緑色がかった白色の花を咲かせます。
杜仲の木の歴史は古く、6000万年前には広い地域で生息されていたとされています。杜仲の化石が中央ヨーロッパ及び北米で見つかっています。日本でもその頃の地層から杜仲の化石が発見されています。しかし、その後の氷河期を生き抜いたのは現存する1種のみとなり、現在自生している地域は中国だけとなってしまっているようです。
そのため杜仲の木は、他に分類上で近接する仲間がいない一科一属一種の木になり、「現代の生きた化石植物」と呼ばれています。
今、日本にある杜仲の木は、大正7年に中国から渡来したものが栽培され育ったものです。「杜仲茶」として私たちの手元に届くようになったのは、昭和50年代、長野県の農家さんが商品化したのが始まりだそうです。
杜仲の木は昔から中国では樹皮が漢方薬として利用されており、また中国西部の少数民族では茶や粥にして食べてられてきました。

漢方薬としての「杜仲」

杜仲茶のもととなる杜仲の木。その樹皮は害虫や病気にも強く、樹皮を乾燥させたものが漢方薬「杜仲」として、強壮、血圧降下、抗ストレス、利尿、強精作用、糖代謝の改善などに効果があるとされ2000年以上前から人々に利用されてきました。
「杜仲」は漢方薬の中でも不老長寿の仙薬とされ、五大漢方薬(冬虫夏草、人参、鹿茸、芍薬、杜仲)のひとつになります。漢方薬に使われる「杜仲」は高貴薬(値段の高い薬)となりとても珍重されています。中国の薬学書『本草綱目(ほんぞうこうもく)』にも、杜仲についてその効能や用法が記されています。
それによると「杜仲」という名前は、この木の皮を砕いて毎日飲んでいた仙人の名前からきているそうです。
日本の現代医学でも杜仲の樹皮はそれに含まれる成分が、抗ストレス、更年期障害、血圧降下、滋養強壮に有用だと証明がされており、医薬品に指定されています。
杜仲の葉は樹皮と異なり、医薬品ではなく食品に分類されるのですが、樹皮と類似した成分を含んでいることが分かっています。
漢方薬はなかなか気軽に手が出せない……
でも、杜仲の葉を使用した杜仲茶ならお手軽に、しかもおいしく毎日とることができますね!