歯周病の予防の成分【4章-1】

歯周病予防に効果的な成分とその食品とは?

歯周病の予防に効果的な栄養成分として、以下の5つの成分をご紹介します。

・テアフラビン
・クリスパタス菌KT-11(乳酸菌)
・オーバルゲンPG
・ケイ素
・アミノ酸

では、それぞれの成分の効果についても解説していきます。

それぞれの成分の効果

歯周病予防に効果的な5つの成分の効果について、解説していきます。

テアフラビン

テアフラビンは、紅茶葉に多く含まれるポリフェノールです。
カテキンが発酵してできる色素で殺菌・消毒効果があり、インフルエンザや風邪予防としても効果が期待されている成分です。

テアフラビンには口内の細菌にも殺菌作用があり、歯周病菌であるジンジバリス菌や虫歯菌であるミュータンス菌をコントロールする作用があります。

また、糖分の吸収を抑制し、血糖値の上昇を抑える効果もあります。これは、歯周病の進行に関係する糖尿病の予防につながります。

<テアフラビンが含まれる食品>
・紅茶

クリスパタス菌KT-11(乳酸菌)

クリスパタス菌には、歯周病菌の減少効果、歯周病菌が歯槽骨を破壊するのを抑える効果があります。

クリスパタス菌には、マウスを使ったクリスパタス菌による歯周病の症状緩和実験のデータがあります。
クリスパタス菌KT-11を4週間投与した後に歯周病菌を感染させた結果、歯槽骨破壊が抑制されました(※1)。

他にも、アレルギー症状の軽減や感染症リスクの低下、花粉症症状の緩和などの効果も確認されています。

出典:KiTii「研究成果 クリスパタス菌KT-11」
http://www.kitii.co.jp/bio/research/crispatus/

<クリスパタスが含まれる食品>
・クリスパタス菌を処方配合したドリンクやサプリメント

オーバルゲンPG

オーバルゲンPGとは、卵黄に存在している抗体です。
オーバルゲンPGには、歯周病の原因菌の一つであるジンジバイン菌を減少させる働きがあります。

2014年の研究(※2)では、オーバルゲンPGの投与によって、慢性歯周炎と歯周病指標、歯石除去などの改善があることがわかりました。
また、ジンジバリス菌数の減少も確認され、オーバルゲンPGが歯周病の予防に有望であることもわかっています。

<オーバルゲンPGが含まれる食品>
・オーバルゲンPGを処方配合したタブレットやサプリメント

ケイ素

ケイ素はエナメル質に豊富に含まれている成分で、フロスやうがい薬、歯磨き粉などにも使われています。

水溶性ケイ素には洗浄力と殺菌力があり、虫歯菌や歯周病菌を殺菌してくれます。

ちなみに、人間の体ではケイ素を作り出すことができません。そのため、食物から摂取することが必要です。

しかし、年齢が上がるにつれてケイ素を摂取する力が弱まっていくため、サプリメントやケイ素が含まれる食物を積極的に取り、しっかり補給するようにしましょう。

<ケイ素>
・野菜
・イモ類(じゃがいもなど)
・豆類(納豆など)
・海藻類(ひじきなど)

アミノ酸

コラーゲンには歯根膜を強くしてくれる効果があり、歯根膜を強くすることで歯周病の予防にもなります。
そして、そのコラーゲンを生成する成分が「アミノ酸」です。

アミノ酸は肉や魚、乳製品などの良質のタンパク質に含まれている成分で、日々の食事のなかで摂取できます。
歯周病予防のためにも、ビタミンやミネラルなどと一緒にバランスよくアミノ酸を摂取してみましょう。

<アミノ酸が含まれる食品>
・すっぽん
・フカヒレ
・肉
・魚

参考文献:
※1 :KiTii「研究成果 クリスパタス菌KT-11」http://www.kitii.co.jp/bio/research/crispatus/
※2 :「歯周炎に対する新しい補助的免疫療法としての特異的鶏卵抗体(IgY)」
http://www.igy-research.com/第7回ベトナム国際歯科展示会及び学会.pdf
・「若さの秘密」テアフラビン
https://himitsu.wakasa.jp/contents/theaflavin/
・図解